ローグライクにタイピング要素を入れたらすぐ上達するのではないか?
- 2 分で読めます - 941 文字タイピングを速くするには、結局たくさん打つ必要がある。 だったら、ハマると何周もしてしまうローグライクにすれば、遊んでいるうちに勝手に練習量が増えるのではないか。 そんな発想で作ったのが、Godot 4.7製のタイピング戦闘ローグライクのプロトタイプ『灰字の遺跡』だ。
どんなコンセプトか
戦闘では6枚のカードが配られ、表示された単語をタイプして発動する。
内部では、各カードの入力経路をオートマトン(状態機械)で表し、一文字ごとに手札全体の候補を並列に絞る。
同じ出だしからだと候補が分かれるため、Backspaceは誤字の修正だけでなく、カードを再選択する操作にもなる

ミスなしで単語を完成させると、カードの効果は1.5倍になる。

敵の予告時間はタイピング中も進み、有利な属性のカードを完成させれば、予告された敵行動を取り消せる。

第1戦後にはスキップできない三択報酬があり、選んだカードは第2戦の手札へ優先的に入る。 短い2戦の中へ、入力、属性判断、報酬を詰め込んだ構成だ。
作って分かったこと
タイピングをカード選択や敵行動の中断へ組み込み、「入力するだけ」にはしないようにした。 それでも自分で触った限り、正直なところ体感は微妙だった。
同じ出だしからカードを選ぶ判断はあるが、候補が絞れた後は表示された文字列を打ち切る時間だけになる。 ルート選択、報酬、属性相性といった遊びも、タイピングの前後に集まりやすい。 タイピングでカードを出す仕組みは作れたが、「タイピングだから面白い」という必然性までは作れなかった。
さらに、タイピングに慣れていないほど、このゲームのメインとなる体験を得にくい。 入力が遅いと敵の行動が進み不利になり、ミスが増えるとPerfectも出にくい。 練習が必要な人ほど敵行動を止める演出や連続成功の気持ちよさを得にくく、爽快感が出る前に離れやすい設計になっていた。
ローグライクの反復構造は「たくさん打てる仕組み」にはなる。 でも、「もう一回打ちたくなる手触り」は別に作らないといけない。 上達した後の気持ちよさより、上達する前の時間をどう面白くするか。 今回の試作でいちばん大きかった学びは、そこだった。
何かアイディアが閃けば、改良してみたい。
関連リンク: 『灰字の遺跡』GitHubリポジトリ